ITエンジニアになりたい!そのために実は「ICT教育」が重要って知ってた?

デジタル技術の進歩や製品に搭載される機能の複雑化、社会ニーズの変化などさまざまな背景を受けて、ITエンジニアの需要が高まっています。ITエンジニアになるためにはITに関する専門的な知識やスキルだけでなく、コミュニケーションスキルや論理的思考といったさまざまなスキルも必要です。さらに、情報通信技術を社会で適切に活用するための「ICT教育」も重要視されています。

今回の記事では、これからITエンジニアを目指したい方のために、ITエンジニアに求められるスキルや活躍できる分野、ITエンジニアを目指すからこそ必要となるICT教育について解説します。

目次

  1. ITエンジニアとはどんな人?
  2. 最近よく聞く「ICT」、ITとはなにが違う?
  3. 導入が急速に進む「ICT教育」
  4. ICT教育で期待する効果
  5. ICT教育の課題
  6. 国をあげて取り組むICT教育
  7. まとめ
  8. ITエンジニアを目指すなら!アウトソーシングテクノロジー
  9. エンジニアとして働きたい人と、エンジニア不足にお困りの企業様をつなぐ

ITエンジニアとはどんな人?

「エンジニア」とは、工学に関する専門的な知識やスキルを持った人材のことです。そして、エンジニアの中でもITに関する専門的な知識やスキルを持つ技術者のことをITエンジニアといいます。ITエンジニアは、コンピューターやネットワーク、Webで動作するシステムやサービスの企画・設計、開発、運用、管理といった業務に携わります。

ITエンジニアと一口に言っても、業務内容や活用する技術により、以下のようにさまざまな職種があります。

ITエンジニアの種類 業務内容

システムエンジニア(SE)

お客さまの要望をヒアリングし、システムの企画・設計・提案を行う

プログラマー

プログラミング言語を使って、システムやアプリケーションの開発を行う

Webエンジニア

WebサイトやWebアプリケーションの開発を行う

ネットワークエンジニア

ネットワークの構築・運用・管理を行う

データベースエンジニア

データベースの設計・構築・運用・管理を行う

セキュリティエンジニア

システムやネットワークのセキュリティ対策を行う

近年、日常生活に関するさまざまなもののデジタル化、自動化、IT化が進み、ITエンジニアの社会的ニーズも高くなっています。ITエンジニアは今後も多くの分野や企業から求められる、社会性の高い職業です。

ITエンジニアに求められるスキル

ITエンジニアに求められるスキルは、以下の通りです。

  • 技術的な専門スキル
  • コミュニケーション能力
  • ロジカルシンキング
  • 常に学ぶ姿勢

ITエンジニアは、クライアントの要望に応えてシステムやソフトウェアの開発や運用、データの分析や最適化など、さまざまな業務を行います。プログラミングやネットワーク、データベースなどの担う業務に関連する技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力やロジカルシンキングなどの能力も求められます。また、日々スピーディに進化するIT技術の中で最先端の知識やスキルを取り入れるための勉強も必要です。

また、ITエンジニアになるために必要な資格はありません。ただし以下のような資格を取得することでスキルや知識の証明となるため、就職や転職に有利になる場合があります。

【国家資格】

  • 情報処理推進機構(IPA)
  • 情報処理技術者試験
  • 基本(応用)情報技術者

【民間資格】

  • ITパスポート
  • Oracle、Cisco、Linuxなどのスキル試験

資格の取得は、書籍などで独学で勉強することもできますが、専門のスクールや専科のある学校に通うことで、より効率的に資格取得のための勉強ができます。たとえば将来的にITエンジニアを目指したいと考えている場合、「情報処理科」などの専科のある高校への進学を検討することで、早期からITエンジニアを目指すための勉強を始めることができます。

ITの活躍分野

IT技術は、以下のような幅広い分野で活用されています。

  • 自動車分野:自動運転システムやAIなどで、安全性や快適性を高める
  • 交通分野:ICカードやWebサイトなどで、交通機関の利用や運行情報をスムーズにする
  • 農業分野:ロボットやドローンなどで、農作業の省力化や品質の向上を目指す
  • 医療分野:遠隔診療やIoMT(Internet of Medical Things)などで、医療の質や効率を向上させる

ほかにも教育、金融、エンターテイメントなど、ありとあらゆる分野でIT技術が活用されています。ITは、社会の発展や人々の生活の向上に欠かせない技術と言えるでしょう。

最近よく聞く「ICT」、ITとはなにが違う?

ITとICTは、一見似ている言葉ですが、実はそれぞれ異なる意味を持っています。

前提として、ITは「Information Technology」の略で、情報技術全般を指します。コンピュータやソフトウェア、ネットワークなどの技術を用いて、情報を収集・処理・保存・活用する分野です。具体的には、

  • パソコンで文書作成やデータ分析を行う
  • インターネットで情報検索をする

などがITに該当します。

一方、ICTは「Information and Communication Technology」の略で、情報通信技術全般を指します。IT技術に加えて、通信技術(インターネット、電話、テレビなど)を用いて、情報伝達やコミュニケーションを行う分野です。具体的には、

  • メールやSNSで他者とやり取りする
  • オンライン会議に参加する

などがICTに該当します。

ITとICTの主な違いは、「コミュニケーションの要素」にあります。ITは情報の取り扱いに重点を置いていますが、ICTは情報の伝達や共有、コミュニケーションの円滑化に重点を置いています。

導入が急速に進む「ICT教育」

IT技術の進歩により、ICT教育の導入が急速に進められています。ICT(情報通信技術)教育とは、情報通信技術やコミュニケーション技術を活用して学習を促進し、生徒たちが現代社会で必要なスキルを身につけるための教育アプローチの手段です。

ICT教育では、コンピュータ、インターネット、デジタルデバイス、ソフトウェアなどのテクノロジーを積極的に組み込んだ教育環境を提供します。生徒や学生がICTによって情報を収集し、処理し、共有する能力を向上させることを目指しています。

ICT教育の目的と、推進をすすめる背景

ICT教育のおもな目的は、子供たちがデジタル技術や情報通信技術を活用し、現代社会で必要とされるスキルや知識を身につけることです。

従来の教育では多くの情報を暗記し知識を深めることが重視されていましたが、インターネットの普及により情報を簡単に所得できるようになりました。そのため、現代社会ではデジタル機器の利用だけでなく調べた情報を活用したり、必要な情報を取捨選択したりといった能力が求められています。ICT教育では、これからの社会で求められる情報の活用や創造性といった能力の育成を目的としています。

DX推進によるICT教育の革新

ICT教育が注目される背景で最も強い要因が社会のDX推進です。DX化とはデジタル化がもたらす業務環境の変化を指します。デジタル技術を活用して製品やサービス、組織、ビジネスモデルを革新する概念で、多くの企業がこの取り組みを進めています。教育分野でもICT教育を通じて、高品質なデジタル教材や学習内容の最適化が行われ、これによって教育の質の向上が期待されています。ICT教育はDX推進の一環として、日本の教育現場の改革に寄与する可能性があります。

GIGAスクール構想によるICT教育の革新

文部科学省ではICT教育を学校の不可欠な要素と位置づけ、2019年に「GIGAスクール構想」を提唱しています。GIGAは「Global and Innovation Gateway for All:すべての児童生徒のための世界へつながる革新的な入り口」の略で、ICT活用を通じて学びの機会を公正に提供し、教師の負担を軽減しながら対話的な学びを実現することが目標です。

文部科学省では、GIGAスクール構想にて小中学生に1人1台の学習用端末と高速ネットワーク環境の整備を目指し、多くの学校でICTの普及と学習環境の整備を推進しています。

ICT教育で期待する効果

文部科学省では、全国18校の実証校でICT教育を導入した実証実験を行いました。その結果児童の約8割がICT教育を好意的に評価し、「楽しく学習できた」「コンピュータを使った授業が分かりやすい」といった意見が出ています。さらに、「今後より多くの授業でデジタル教科書を使いたいか」という質問に対して、7割以上の生徒が肯定的な回答を示し、ICT化が学習のモチベーション向上をもたらしていることも分かりました。

教員からも、「意欲の向上」「表現や技能の向上」「思考の深化や拡充」といった、ICT教育による多数のメリットが報告されました。標準学力検査の結果を見ると、ICT教育導入後、全国と比較して低い評定が減少傾向にあり、ICT教育による学力の向上にも良い影響がみられました。

これらの成果から、ICT教育化が全国的に広がり、学習効果や学力向上に寄与すると大きく期待されています。

ICT教育の課題

ICT教育によって多くの成果やメリットが得られる一方、導入までに多くの課題があります。特にコンピュータ機器の導入率などハードウェアの課題に焦点があたりがちですが、ICT教育にはハード面だけでなく、ソフト面の充実も不可欠です。

ここからは、ICT教育におけるハード面、ソフト面の課題を詳しく解説します。

自治体や学校ごとの格差

文部科学省が2022年10月に公表した「令和3年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(概要)」によれば、全国の公立学校における教育用コンピュータ整備率は平均109.2%です。ところが実際は機器や無線LANの整備率は自治体によって偏りがあります。

ITリテラシーのある人材が不足

地域の人口減少などの影響により、ICT教育に必要となるITリテラシーのある関係者が不足しているケースがあります。ICT機器の導入から指導までの業務はおもに教員が担当します。そのため、子供たちに適切なICT教育を提供するためには、教員みずからもICT技術や知識を十分に身につけられる環境整備が必須です。

安全性とプライバシーの懸念

ICT教育によって、子供たちのデータやプライバシーの保護が懸念されています。適切なセキュリティ対策が整っていない場合、個人情報の流出をはじめとしたサイバーセキュリティの脅威が発生する可能性があります。

国をあげて取り組むICT教育

文部科学省の「ICT活用の推進」では、子供たちの幼少期からのICT教育を推進しています。現在Society 5.0の到来をはじめとした大きな社会の変革期にあり、高度化した先端技術はあらゆる産業や社会生活に取り入れられています。社会の在り方そのものが劇的に変わる中で、日常生活のさまざまな場面でICT(情報通信技術)を用いることが当たり前となりました。

今後の情報社会に対応する力として求められるのが、情報や情報手段を主体的に選択し活用できる能力です。その基礎的な資質である「情報活用能力」を幼少期より身に付け、将来の情報社会を生きる力として備えることを目的に、ICT教育に国を挙げて注力しています。

国全体のICT化の要因の一つ、経済産業省の調査

経済産業省では、第四次産業革命に対応したIT人材やAI人材の需給状況を把握するために、2018年から2019年にかけて、みずほ情報総研株式会社とともに「IT人材の全体数やReスキルによる従来型IT人材と先端IT人材の構成変化」「AI人材の需要と供給」などの 調査分析を行いました。

試算の結果、IT人材の需給ギャップは、2020年には約30万人、2030年には約45万人に拡大する可能性があることが分かりました。特に、AIやビッグデータなどの先端技術に対応したIT人材やAI人材の不足は深刻化しています。

調査結果を分析したところによると、今後必要なIT人材やAI人材を確保するためには、単に人材の数を増やすのではなく、生産性の向上や需要増が予想される先端技術に対応した人材の育成が重要であると示唆しています。

ほかにも第四次産業革命の推進において、今後の最重要技術ともいえるAIの担い手であるAI人材の需要が高くなっていること、日本の労働人口の減少と高齢化により、エンジニアの絶対数が減っていることも課題としています。特に若者世代の減少は、将来のエンジニアの育成にも影響を与えると危機感を示しています。

まとめ

ITエンジニアの業務や役割とともに、ICT教育の目的や重要性について解説しました。ITエンジニアとなるためには、専門的な技術やスキルだけでなく、情報通信技術を活用したコミュニケーション能力である、ICT分野の素養も求められます。早めにICTに関して学ぶことで、将来多方面で活躍できるITエンジニアを目指すことができます。

ITエンジニアは今後も高いニーズが予測される、将来性の高い職種です。多くのやりがいも得られる魅力的なITエンジニアをぜひ目指してみましょう。

ITエンジニアを目指すなら!アウトソーシングテクノロジー

これからITエンジニアを目指したい方におすすめなのがアウトソーシングテクノロジー(OSTech)です。OSTechでは、これまであらゆる技術・テクノロジー・研究産業のプロフェッショナル人材を育成し、派遣してまいりました。特に人材の価値向上に注力し、研修や教育の仕組みを革新させながら、より高度な人材を輩出できるように努めております。

また変化を恐れず、先進的な挑戦に取り組む、すべての産業を後押しするために先端テクノロジーを取り込んだイノベーションのためのソリューションを、テクノロジーを使いこなす人材とともに、社会へ提供します。

①圧倒的なエンジニア在籍数

OSTechは、2022年12月末時点でグループ全体で24,713人と、圧倒的な在籍エンジニア数を誇ります。当社独自の採用戦略と多様な働き方を提供する環境のもとで幅広いエンジニアがさまざまなプロジェクトに従事しており、企業や分野ごとの課題に対応できる人材を送り出しています。

また、アウトソーシングテクノロジーは「2025年卒 就職人気企業ランキング」で、理系部門では4位、男性部門でも48位にランクインしました。年々ランキング順位を上げ、数ある企業の中から就職したい企業として、多くのエンジニアに選ばれています。

②様々な技術分野で活躍する人材が在籍

OSTechでは、以下のような分野へ人材を派遣しています。

  • 電気、電子、輸送機器関連
  • IT、ロボティクス
  • DX人材派遣
  • 先端技術導入支援
  • 医薬品、医療関係
  • 宇宙関連 など

幅広い分野で活躍できるチャンスがあるため、プロフェッショナルなエンジニアを目指したい方にも、マルチに稼働できるエンジニアを目指したい方にもおすすめです。

③充実したエンジニア教育環境

OSTechでは、テクノロジーを用いたサービスの土台となるのは、「人」であると考えています。在籍するエンジニアへの教育投資を惜しみなく行い、付加価値を備えたプロフェッショナルを現場に送り出しています。

特にITエンジニアの育成として、グループ企業の「KENスクール」をエンジニア教育機関と位置づけ、より実用的な研修カリキュラムを展開しています。取引先と協働で考案したカリキュラムにより、新卒学生、未経験、外国籍の人材をいち早く現場で活躍するプロへ育成します。企業の支援とエンジニアのキャリアアップを、充実した教育環境によって実現しています。

ほかにも、DX⼈材を育成するスクール「DIGITAL ACADEMY」で、これからのDXに必要な3つのスキル「技術」「管理」「ビジネス」を創造的に学習。スキル融合させた次世代⼈材を育成し、送り出しています。

技術系人材の育成を加速させることで、人材の派遣だけにとどまらない、取引先とのユニークな仕組みで業界全体の価値をも高めたいと考えています。

エンジニアとして働きたい人と、エンジニア不足にお困りの企業様をつなぐ

OSTechでは、さまざまな業界で、人手不足の解消と働き方改革の実現を目指しています。あらゆる現場で共通する人手不足、一人ひとりの負担の大きい労働環境の課題を私たちが提供する「人」と「テクノロジー」で解消します。

現場の課題を知りつくしているからこそワンストップで解決策を打ち出せる、お客様に合った先端技術をカスタマイズしてご提供します。ITエンジニアを目指したい方や、未経験からITエンジニアへの転職を検討している方も、ぜひご相談ください。

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