エンジニアの種類を徹底解説!IT・機械・電気・化学系まで職種別に紹介

就職や転職を考える中で、「自分に合ったエンジニア職は何か」を知りたいと考える方も多いのではないでしょうか。エンジニアといっても、ITから機械、電気、化学まで多岐にわたる種類があり、それぞれに必要なスキルや仕事内容も大きく異なります。

本記事では、エンジニアの基本的な定義から始め、20種類以上のエンジニア職について、仕事内容や必要なスキル、年収の目安や将来性まで徹底解説します。自分に合ったエンジニアの種類を見つけるための参考にしてください。

目次

  1. エンジニアとは?基本的な定義と役割
  2. エンジニア職の大分類と特徴
  3. IT系エンジニアの種類と仕事内容
  4. 機械・電気系エンジニアの種類と仕事内容
  5. 化学系・環境系エンジニアの種類と仕事内容
  6. 各種エンジニアに必要なスキルと資格
  7. エンジニアのキャリアパスと年収
  8. エンジニアになるための方法
  9. エンジニアの将来性と需要が高まる分野
  10. まとめ

エンジニアとは?基本的な定義と役割

「エンジニア」とは、もともと「工学(エンジニアリング)に関する専門的な知識やスキルを持った人材」という意味です。
技術者という言葉で表されることも多く、専門的な知識と技術を活かして、社会の課題を解決したり、新しい価値を創造したりする仕事を担っています。

エンジニアの活躍する場は非常に広く、ITシステムの開発からモノづくり、インフラ設備の設計・構築、化学製品の研究開発まで、現代社会のあらゆる分野に存在しています。特に近年では、IT技術の急速な発展に伴い、ITエンジニアの需要が高まっているのが特徴です。

エンジニアの基本的な役割は、専門知識や技術を用いて、人々の生活をより便利で快適にするための製品やサービス、システムを創り出すことです。技術力に加えて、問題解決能力や創造性も求められる職業であり、社会の発展に欠かせない存在です。

エンジニア職の大分類と特徴

エンジニアは大きく分けると、IT系エンジニア、機械・電気系エンジニア、化学系エンジニア、農業・環境系エンジニアなどに分類できます。それぞれの分野で求められる知識やスキルは異なりますが、いずれも専門性の高い技術職として重要な役割を担っています。

エンジニア職の主な分類とそれぞれの特徴を一覧でご紹介します。

エンジニアの分類 主な特徴 代表的な職種

IT系エンジニア

コンピュータやネットワーク、ソフトウェア開発に関わる

システムエンジニア、プログラマー、Webエンジニア

機械・電気系エンジニア

機械や電気設備の設計・開発・製造に関わる

機械設計エンジニア、電気設備エンジニア

化学系エンジニア

化学製品や素材の研究開発・製造に関わる

ケミカルエンジニア、材料工学エンジニア

農業・環境系エンジニア

農業技術や環境保全に関わる

環境エンジニア、アグリエンジニア

それでは、各分野のエンジニアについて詳しく見ていきましょう。

IT系エンジニアの種類と仕事内容

IT系エンジニアは、情報技術(Information Technology)に関わるエンジニアの総称です。現代社会のデジタル化が進む中で、最も需要の高いエンジニア職の一つとなっています。IT系エンジニアは大きく「開発系」「インフラ系」「マネジメント系」「その他」に分けられます。

開発系エンジニア

開発系エンジニアは、ITシステムやソフトウェア、Webサービスなどの設計・開発を主に担当するエンジニアです。プログラミングを中心としたスキルが求められ、ユーザーのニーズに応えるシステムを構築する役割を担います。

システムエンジニア(SE)は、主にシステム開発の上流工程を担当するエンジニアです。
顧客の要望をヒアリングし、システムの要件定義や基本設計を行います。プロジェクト全体の設計図を描き、プログラマーなど他のエンジニアと連携してシステム構築を進める役割を担います。SEには顧客とのコミュニケーション能力や、業務知識、論理的思考力が求められます。

プログラマーは、システムエンジニアが作成した仕様書に基づいて、実際にプログラムを書く専門家です。
JavaやPython、C言語などのプログラミング言語を使って、ソフトウェアやアプリケーションを開発します。プログラマーには、正確なコーディング能力と論理的思考力が求められます。

Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションの設計・開発を行うエンジニアです。
フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニア、マークアップエンジニアなどに細分化されます。フロントエンドエンジニアはHTML、CSS、JavaScriptなどの言語を使用し、ユーザーインターフェースの開発を担当します。バックエンドエンジニアはサーバー側の処理を担当し、PHP、Ruby、Java、Pythonなどの言語を使用します。

AIエンジニアは、人工知能(AI)技術を活用したシステムやサービスの開発を行うエンジニアです。
機械学習やディープラーニングなどの技術を用いて、データから有益な情報を抽出したり、予測モデルを構築したりします。数学や統計学の知識に加え、PythonやRなどのプログラミング言語でのスキルが求められます。近年需要が急増している分野で、将来性の高いエンジニア職の一つです。

インフラ系エンジニア

インフラ系エンジニアは、ITシステムやサービスの基盤となるインフラ(サーバー、ネットワーク、データベースなど)の設計・構築・運用を担当するエンジニアです。システムを安定して稼働させるために欠かせない存在です。

サーバーエンジニアは、サーバー環境の設計・構築・運用・保守を行うエンジニアです。
サーバーやアプリケーションサーバー、ファイルサーバーなどを管理し、安定稼働させる役割を担います。Linux、Windows ServerなどのサーバーOSの知識やシェルスクリプトの知識が求められます。

ネットワークエンジニアは、企業や組織のネットワーク環境の設計・構築・運用・保守を担当します。
LANやWAN、インターネット接続など、情報のやり取りを支える通信環境を整える仕事です。TCP/IPなどのネットワークプロトコル知識やルーター、スイッチなどのネットワーク機器の設定・管理スキルが必要です。

セキュリティエンジニアは、組織のITシステムやネットワークのセキュリティ対策を担当するエンジニアです。
サイバー攻撃や情報漏洩から企業の情報資産を守る役割を担います。ネットワークやサーバーの知識に加え、最新のセキュリティ脅威や対策技術に関する深い知識が求められます。

クラウドエンジニアは、AWSやAzure、Google Cloudなどのクラウドサービスを活用したインフラ環境の設計・構築・運用を行うエンジニアです。
クラウドサービスの知識に加え、従来のオンプレミス環境とクラウドを連携させるハイブリッドクラウド環境の構築スキルも求められます。クラウド移行の需要増加に伴い、需要が高まっている職種です。

マネジメント系エンジニア

マネジメント系エンジニアは、プロジェクト全体を管理したり、IT技術を用いた経営課題の解決を支援したりする役割を担うエンジニアです。技術的知識に加えて、マネジメントスキルやビジネス知識が求められます。

プロジェクトマネージャーは、システム開発プロジェクト全体の計画立案や進行管理、リソース管理などを担当します。チームメンバーをまとめ、予算や納期内に品質の高いシステムを完成させる責任があります。技術知識だけでなく、スケジュール管理や人材管理、コミュニケーション能力などのマネジメントスキルが重要です。

ITコンサルタントは、クライアント企業の経営課題をIT技術で解決するための提案や支援を行います。業務分析から最適なITソリューションの提案、導入支援までを担当するケースが多いです。技術知識に加え、ビジネス知識や課題解決能力、プレゼンテーション能力などが求められます。

機械・電気系エンジニアの種類と仕事内容

機械・電気系エンジニアは、物理的な製品や設備の設計・開発・製造に関わるエンジニアです。IT系とは異なり、実際のモノづくりに携わることが多い点が特徴です。

機械系エンジニア

機械系エンジニアは、自動車や産業機械、家電製品などの機械システムの設計・開発・製造に携わるエンジニアです。力学や材料工学などの知識を活用して、効率的で安全な機械の開発に貢献します。

モーターエンジニアは、自動車や家電製品などに使用されるモーターの設計・開発を担当するエンジニアです。
電気を力学的エネルギーに変換するモーターは、多様な製品に使われる重要な部品です。電気工学や機械工学の知識が求められ、効率の良いモーター開発や改良に取り組みます。近年は電気自動車の普及に伴い、需要が高まっている職種です。

自動車系エンジニアは、自動車の設計・開発・製造に関わるエンジニアです。
エンジンや駆動系、車体、内装など、自動車の各部分の開発を担当します。機械工学や電子工学の知識に加え、安全性や環境性能、燃費向上などの課題解決能力も求められます。自動運転や電動化など、自動車業界の技術革新に伴い求められるスキルも変化しています。

電気・電子系エンジニア

電気・電子系エンジニアは、電気回路や電子機器、電力システムなどの設計・開発・製造に携わるエンジニアです。日常生活や産業活動に欠かせない電気エネルギーの制御や活用に関わる仕事です。

電気設備エンジニアは、ビルや工場、公共施設などの電気設備の設計・施工・保守を担当するエンジニアです。
照明設備や配電設備、非常用電源設備などの計画・設計を行います。電気工学の知識や電気設備に関する法規の理解が必要で、電気工事士や電気主任技術者などの資格を持つことが求められることも多いです。

電子機器エンジニアは、スマートフォンやパソコン、デジタル家電などの電子機器の設計・開発・製造に携わるエンジニアです。
電子回路の設計やプリント基板の開発などを担当します。電子工学の知識や回路設計技術が求められ、小型化や省電力化、高性能化などの課題解決に取り組みます。

化学系・環境系エンジニアの種類と仕事内容

化学系・環境系エンジニアは、化学的知識や環境保全の技術を活用して、さまざまな製品開発や環境問題の解決に取り組むエンジニアです。持続可能な社会の実現に貢献する重要な役割を担っています。

化学系エンジニア

ケミカルエンジニアは、化学プラントや製造プロセスの設計・開発・運用を担当するエンジニアです。
化学反応を制御して、効率的かつ安全に化学製品を製造するシステムを構築します。化学工学や反応工学、プロセス制御の知識が求められ、品質管理や安全管理、環境対策なども重要な仕事です。石油化学、医薬品、食品など様々な分野で活躍しています。

材料工学エンジニアは、金属、セラミックス、高分子材料などの開発・研究に携わるエンジニアです。
新素材の開発や既存材料の性能向上に取り組み、様々な産業分野に貢献しています。材料科学や物性物理、分析化学などの知識が必要で、材料の構造や特性を理解し、目的に合った性能を持つ材料の開発が主な仕事内容です。

環境・農業系エンジニア

環境保全エンジニアは、大気汚染や水質汚濁、土壌汚染などの環境問題の調査・分析・対策に取り組むエンジニアです。
環境アセスメントや環境モニタリング、浄化技術の開発なども担当します。環境工学や分析化学、生態学などの知識が求められ、環境への負荷を最小限に抑える技術開発が主な仕事です。

アグリエンジニアは、農業とテクノロジーを融合させた「アグリテック」の分野で活躍するエンジニアです。
ITやAI技術を活用して農業の効率化や生産性向上に貢献します。農学知識に加え、センサー技術やデータ分析、IoTの知識などが求められます。スマート農業やフードテックなど、食の未来を支える技術開発に取り組んでいます。

各種エンジニアに必要なスキルと資格

エンジニアとして活躍するために必要なスキルや資格は、専門分野によって異なります。
ここでは、IT系エンジニアと機械・電気系エンジニアに分けて、求められるスキルや役立つ資格を紹介します。

IT系エンジニアに必要なスキルと資格

IT系エンジニアには、テクニカルスキルとヒューマンスキル、両方が求められます。プログラミング言語(Web開発:HTML/CSS、JavaScript、PHP、Ruby、Python、アプリ開発:Java、Kotlin、Swift、Objective-C、システム開発:Java、C#、C++など)やデータベース、ネットワーク、セキュリティ、クラウド技術などの知識が必要です。

IT系エンジニアにおすすめの資格には、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などの国家資格、AWS認定資格やOracle認定資格、CCNA、PMPなどがあります。職種に合わせた資格を取得することで、専門知識を証明できるだけでなく、キャリアアップにも役立ちます。

機械・電気系エンジニアに必要なスキルと資格

機械・電気系エンジニアには、物理現象の理解や工学的知識、設計技術などが求められます。CAD/CAMソフトウェアの操作スキル(AutoCAD、SolidWorks、CATIAなど)や、材料力学の知識、電気・電子回路の知識などが基本的なスキルとなります。

機械・電気系エンジニアにおすすめの資格には、技術士(機械部門、電気電子部門など)、機械設計技術者試験、電気主任技術者、電気工事士、CAD利用技術者試験などがあります。これらの資格を取得することで、専門知識やスキルを証明できるだけでなく、キャリアアップにも役立ちます。

エンジニアのキャリアパスと年収

エンジニアの魅力の一つが、スキルを高めることによるキャリアアップの可能性と年収アップです。
IT系エンジニアの年収は、職種や経験年数、スキルレベルによって異なりますが、経験を積むことで年収アップが期待できます。経験5〜10年のシステムエンジニアであれば600〜800万円、AIエンジニアなら700〜900万円程度が目安です。

IT系エンジニアのキャリアパスには、技術を極めるスペシャリストルートと、プロジェクト管理を担うマネジメントルートがあります。スペシャリストは特定の技術分野(AI、セキュリティ、クラウドなど)を極め、技術顧問やアーキテクトを目指します。マネジメントルートではプロジェクトリーダーからプロジェクトマネージャー、IT部門の管理職へとキャリアアップします。

機械・電気系エンジニアも経験を積むことで年収アップが期待でき、経験5〜10年の機械設計エンジニアなら550〜700万円、航空宇宙エンジニアなら650〜850万円程度が目安です。専門分野を深めるスペシャリストか、プロジェクト全体を見渡すゼネラリストか、自分の強みや志向に合った方向性を選ぶことが大切です。

エンジニアになるための方法

IT系エンジニアを目指すには、独学でのスキル習得、プログラミングスクールの活用、研修制度の充実した企業への就職などの方法があります。
独学ではオンライン学習プラットフォームや書籍、YouTubeなどを活用し、実際にプロジェクトを作成してポートフォリオを作ることが重要です。プログラミングスクールは体系的に学べ、就職・転職サポートが充実しているところもあります。

機械・電気系エンジニアは、機械工学や電気工学などの理系学部で学ぶことが一般的です。
大学や高専、工業高校などで基礎知識を身につけ、就職活動を行います。就職後は実務経験を積みながら、技術士や電気主任技術者などの資格取得を目指すことでキャリアアップにつなげます。学生の間にインターンシップに参加し、実際の業務を体験することも有効です。

エンジニアの将来性と需要が高まる分野

テクノロジーの発展とともに、エンジニアの活躍の場は広がり続けています。特に将来性が期待される分野として、AI/機械学習エンジニア、セキュリティエンジニア、クラウドエンジニア、IoT/組み込みエンジニア、ロボティクスエンジニアなどが挙げられます。

AI/機械学習エンジニアは、画像認識や自然言語処理、予測分析などの技術を実用化し、ビジネス価値を生み出す役割を担います。
セキュリティエンジニアは、デジタル化の進展に伴いますますその重要性が高まっており、高度なセキュリティ知識と技術的スキルを持つ人材の需要は今後も上昇すると予測されています。
クラウドエンジニアも企業のクラウド移行が進む中、需要が高まっています。

まとめ

エンジニアの種類は多岐にわたり、それぞれに特徴や求められるスキル、キャリアパスが異なります。
自分に合ったエンジニア職を選ぶためには、自分の適性や興味に合った分野を選ぶことが大切です。
論理的思考が得意な方はプログラミング系、物理的なものづくりが好きな方は機械系など、自分の強みを活かせる職種を選びましょう。

エンジニアは専門性が高く、社会に大きく貢献できるやりがいのある職業です。
本記事が、自分に合ったエンジニア職を見つける一助となり、今後のキャリア形成に役立てていただければ幸いです。

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