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生産中止部品(EOL)対応

生産中止部品
(ディスコン、EOL)対応

生産中止となる部品の代替調査から改版設計、特性評価までを対応する技術

製品のライフサイクル管理は重要な課題であり、代替調査だけでなく設計変更や製品の再認証が必要な場合もあります。そのために必要な、代替調査から改版までの設計に幅広く対応する技術となります。
アウトソーシングテクノロジー(OSTech)では、「アナログ・デジタル回路設計」「基板設計」「ソフトウェア設計」といった幅広い技術を保有し、様々な部品のディスコン・EOLに伴う回路、基板、ソフトウェアの改版に対応可能なエンジニアが在籍しています。

  • ディスコン

    製造や販売、提供が中止になることを意味する言葉です。
    「中止、中断、終了」を意味する「discontinued(ディスコンティニュード)」を略して「ディスコン」と呼ばれます。ただし、日本のみで通じる表現です。
    製造や販売されていた製品が、製造中止や供給中止となる場合に、「~がディスコンになる」と使われます。

  • EOL

    電子部品製造業界では生産終了という意味で用いられる「End Of Life」の頭文字をとってEOLと表現されます。
    ディスコンと違って海外でも通じる表現で、「Product End-of-Life(EOL) Notification」と記載されている場合が多くなっています。

  • 電子部品入手難

    電子部品が入手困難になり従来の電子部品メーカーが生産を縮小または中止したため、需要に対して供給が追いつかなくなった。
    電子部品の需要が急増しているが、需要予測が不正確であるため、需要に対する生産量が不足している。
    輸出規制を設けており、海外からの部品調達が制限されている。

  • 代替部品調査

    ディスコン・EOL部品の代替品調査・選定作業を行います。

    【代替品選定】

    EOL部品と同等性能となるようにカタログスペックで比較・調査を行い代替品を選定いたします。
    入手性や部品生産年数等も含めた選定を行うことも、頻繁なEOL対応を減らす目的で非常に重要です。

    【改版を想定した代替品選定】

    同等品が見つからない場合はEOL部品を含む回路が同等性能となるように回路・基板・ソフトウェアの改版も視野に入れた部品調査を行います。
    高機能なICを使っていた場合等、同等品が見つからないことがあります。回路の機能や性能を理解した上で入手可能な部品を使った回路をご提案いたします。

  • 特性比較評価/バラック試作評価

    代替部品の特性評価やバラック試作評価、基板試作評価作業等を行います。

    【特性比較】

    EOL部品と代替部品との部品単体での特性・性能比較を行います。

    【バラック試作評価】

    現行品の基板に代替品を組み込み(実装し)、回路として置き換え前後の特性比較や性能評価を行います。
    改版作業を開始する前にバラック試作の評価を行うことにより、問題点の洗い出しを行い、課題に対する対策も検討いたします。

    【高周波回路基板試作評価】

    高周波回路では基板も高周波部品として機能するため、基板材料がEOLになる場合には早い段階で試作評価を行います。
    同じ基板材料でも、製造メーカーを変更する場合は、各製造メーカーの製造方法により基板の特性が変わる場合があるため、基板単体での比較評価を行う場合もあります。

  • 回路改版

    部品変更による回路の改版及び回路図の変更を行います。
    基板レイアウト(CAD)設計エンジニアも在籍しているため、レイアウト上の課題が発生した場合でも密に連携が行え、迅速に対応することができます。

  • 基板改版

    部品サイズの変更や回路の追加、削減等の変更が発生した場合には基板のレイアウト改版を行います。
    回路図情報だけでは判断が難しい電源線や信号線のレイアウトを行う場合、問題になりそうな箇所や、細かな調整が必要な箇所に対して、チェックや修正が必要になりますが、回路設計エンジニアが在籍しているため、そのような作業も迅速に対応することができます。

  • ソフトウェア改版

    MCU等を変更するとソフトウェアの改版や新規作成が発生します。
    ソフトウェア設計・開発のエンジニアも在籍しているため、回路改版だけでなくソフトウェアの改版を含めたEOL対応も実施しています。

  • 電気特性評価/信頼性試験

    代替品への変更に伴う試作品の電気特性評価、及び信頼性試験を行います。

    【電気特性評価】

    代替品へ変更し、回路やソフトウェアの改版を行った試作品(試作基板)の電気特性評価、性能評価を行います。
    回路の特性が設計どおりになっているか、ICの通信規格を満足しているか、ノイズの発生が無いか、正常動作するのかといったことを主に評価します。

    【信頼性試験】

    代替品への変更及び回路等の改版を行った試作品(試作基板)を各工業規格に準拠した環境負荷条件等で試験・評価を行います。
    適正な試験を実施しておかなければ、量産後に市場不具合等が発生し大きな損失につながる可能性があります。
    各工業規格を正確に理解し、適正な試験を行う事が非常に大切だといえます。