【注意】育休中にリスキリングをする前にもう一度考えてほしいこと

本記事では育休中にリスキリングしようと思っている方に向けて、その前にもう一度立ち止まって考えてほしいことを、1歳男児、7歳男児2児の母であり、リスキリングが話題になる直前にリスキリングを自主的に行っていた私の実体験をもとにご紹介したいと思います。

前回記事「【実体験】育休中にリスキリングはできるのか(やってみた)」を読む

育休中のリスキリングについて、「色々な意見を聞くけどやっぱりやってみたい!」と思っている方、私もその内の一人でしたのでお気持ちとても理解できます。

しかし、早速始めようとはやる気持ちを抑えて、一度立ち止まって考えてほしいことがあります。

右も左も分からず、何の準備もなしに「なんとかなるでしょ!」と行き当たりばったりなやり方はおすすめいたしません。

なぜなら、過去に私自身も準備不足で痛い目を見たことがあり、同じスクールで学んでいた子育て中のママたちが苦しい思いをしている姿を目の当たりにしたからです。

場合によっては、途中でリスキリングを断念せざるを得なくなる方を見かけることも少なくはありませんでした。

そんな経験から、育休中のリスキリングを始める前に改めて考えてほしいことをお話しします。

目次

  1. 育児休業を誤解してない? 育児休業期間は、育児の繁忙期!!
  2. 育児とリスキリング、自分にとって最適なバランスは?
  3. 育休中のリスキリングは準備が最大の難関
  4. リスキリングを実務で活かしたい時に重要な考え方(私の場合)

1. 育児休業を誤解してない? 育児休業期間は、育児の繁忙期!!

育児休業というのは「育児のために仕事を休む」という会社視点に立った言葉であり、育休を取得する本人にとって休暇ではないというのは周知の事実だと思います。

しかし言葉の力は大きく、「育休」という言葉がさも”休み”かの様な響きをもっていることにも少し問題がある様に思います。

会社にとっての育児休業期間は従業員にとっては「育児の繁忙期」でもあるということが、育休を取得する本人も本当の意味では理解できておらず、実際の育児に向き合った際に大きなギャップを感じる方も多いのではないでしょうか。

育休は休みではなく育児の繁忙期であるということを十分理解した上で、勉強する内容・量・方法など、自分に合ったリスキリングを選択することが成功させるポイントだと考えています。

2. 育児とリスキリング、自分にとって最適なバランスは?

育児休業中に一番重要なのは、もちろん育児をすることです。一時も目を離せない赤ちゃんの命を守ることは、片手間にできることではありません。

そして、そんな重大な任務を背負っている中でも、安定した心で過ごすことが親と子供両方のために非常に大切だと思っています。

生まれて初めて接する親との関係で信頼関係を築くことは子供の一生を左右するほど大切なことだと思いますし、親も育児を通じて子供からたくさんの大切な経験を受け取っていると感じます。

リスキリングをすることは、環境が整っていて本人がやりたいという気持ちがあれば、きっと育児の気分転換やメリハリになり良い効果を生むこともあると思います。

一方で、そんなにやる気がないのに周りに流されて焦る気持ちがあったり、やる気があっても環境が整っていなかったりする状況では、心身に大きなダメージを受ける可能性が高いのでおすすめできないと私は思っています。

安易にリスキリングを決めたことが、大げさではなく一生の後悔を生むこともあるのではと個人的には考えています。

それくらい産後の状況は人によって様々で、一括りにして考えることはできないものです。

「やっぱり育児に全力投球したい」「リスキリングは難しいかも」と思うなら、自分の気持ちに従いリスキリングをしないと決めることも大事な決断です。

「自分に用意できる環境」「自分のキャパシティ」「自分の育児に対する気持ち」「自分のリスキリングに対する気持ち」この4つのバランスをとりながら、自分に合った過ごし方を自分で選択することが、育休を有意義に過ごす秘訣だと私は考えます。

3. 育休中のリスキリングは準備が最大の難関

「私は育休中にリスキリングをするぞ!」と決めたなら、まず勉強する環境を整えることが大大大前提だと思います。

私は2回目の育休にも関わらず、「夫に見てもらったり、たまに託児施設に預けたりすればいけるかなぁ~」と甘い考えでいましたが、具体的な計画を立てずにいたため、自分の思うように学習時間が取れず非常にハードなリスキリング生活を送りました。

勉強内容にもよりますが、私は締め切り厳守のオンラインスクールで勉強していたため、常に育児しながら締め切りに追われている感覚は、気分の良いものではありませんでした。

そして、夜泣き対応しながら夜中に勉強するのも本当につらかったです。

可愛い赤ちゃん時代の我が子を見ながら締め切りのことが頭をよぎってしまい、泣いている我が子を前に「作業する時間がなくなるから寝てくれ~」と願ってしまったりしました。

目の前の子供に向き合わず、よそ事を考えているのは本当にもったいないですし、子供との信頼関係を築く上でもあまり良くないと感じていました。

何より、産後の体やホルモンバランスは想像以上に不安定なので、常に睡眠不足な中、子供が寝たタイミングで休まずに勉強することは、自分の心身へのダメージも非常に大きかったです。

当時を思い出すと、「命を削って勉強した」という感覚が大げさではなくしっくりきます。

これからリスキリングを考えている方にこんな思いはしてほしくはありませんので、子供の預け先、学習時間は「週に何回、何時間この方法で確保する」と、具体的に考えて時間を確保するための準備までをしっかりしていただきたいと思っています。

【学習時間確保の一例】

  • ・夫婦で育児休業を取得し、平日は毎日交代で1日2時間自由時間(学習時間)を設ける
  • ・週に1回ベビーシッターさんに終日子供を見てもらい、その間にスクールに通学する
  • ・近所の託児施設に週2回5時間預けてその間に学習をする
  • ・実家に3か月ほど帰省し、朝食後1時間ほど両親にお願いして時間をもらって集中して学習する

但し、万全の準備を整えていても、育児は思い通りにいかないことの連続であるということを頭に置き、柔軟に対応できる準備をしておくことが必要です。

4. リスキリングを実務で活かしたい時に重要な考え方(私の場合)

リスキリングの目的は人それぞれだと思いますが、実務に活かしたいという方が最も多いのではないでしょうか。

会社で必要な知識を会社の支援を受けて学んだ場合は、業務に直結する可能性が高いと考えています。

一方で、リスキリングで必死に学んだことを実務に思ったように活かせず、こんなはずじゃなかったと思うケースも少なくは無いようです。

リスキリングを実務で活かしたいなら、以下の様な考え方が重要です。

【リスキリングを実務で活かす考え方】

  • ・学んだことを活かしてどの様な方向を目指すのかゴールから逆算して考えること
  • ・自分が向かいたい方向に自分自身で軸足を移す行動、努力を忘れないこと
  • ・従事したい業務と学ぶ内容に乖離が無いかしっかりと調査、検討すること

実体験として、私のケースをご紹介いたします。

私の場合は、育休前の業務内容とは全く関係のない勉強をしましたが、会社の環境や復帰のタイミングなどもあって、復帰後は勉強内容を活かした職務に従事することができました。

産休前、私はお客様先に常駐する形でお仕事をしていたのですが、産休に入ることでお客様との契約は終了となりました。

その為復帰時にはキャリア面談にて改めて復帰後の仕事の希望を聞いていただける場があり、面談で自分の希望を伝えた結果、タイミングよく社内で希望の職種の募集があり現在の職場に復帰することが出来ました。

復帰時の会社の環境は人それぞれだと思いますが、会社が私自身の希望を尊重して尽力してくれたことには非常に感謝しています。

また、私自身も自分のキャリアの為にたくさん情報収集をしたり、会社と交渉をしたりと自分にできることを精一杯行うことができたと考えています。

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以上が私の実体験を基にした育休中にリスキリングをする前にもう一度考えてほしいことでした。

育休中のリスキリングを検討する方の参考になれば幸いです。

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