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デバイス開発

デバイス開発

半導体デバイス製品の企画、デバイス設計、回路設計、性能評価を行う技術

半導体デバイスの開発は、電子機器、通信機器、自動車、医療機器、エネルギー関連機器など、あらゆる産業分野において不可欠な技術であり、企画から設計、評価まで網羅的に対応することが求められる技術となります。
アウトソーシングテクノロジー(OSTech)では、トランジスタ、ダイオード、集積回路などの半導体デバイス開発に関する知識と経験を持ったエンジニアが在籍しております。

  • 製品企画概要

    半導体デバイス製品の企画では、市場の動向や顧客ニーズに基づいて、新しい製品を企画します。新しいデバイスの開発を製造技術開発から行う場合、企画から量産までに数年の開発期間を要するため、製品の市場投入時点で成功するには正確で効果的な企画作成が必要となります。

    【市場調査】

    数年先の市場動向や顧客が求めている製品ニーズに合わせた製品開発をする必要があり、顧客や業界のトレンドを把握する上で非常に重要な作業になります。

    【製品の仕様検討】

    製品の仕様検討では、新しい製品の目的や機能、性能、コスト、開発スケジュール等を決定します。顧客のニーズや競合製品との差別化、コスト等を考慮しながら、製品の使用を策定します。

    【技術検討】

    製品の仕様が決まれば、その仕様に伴う技術的な課題を特定し、解決するための技術的な検討を行います。この技術検討には、回路やデバイス構造といった検討のほかに、半導体の製造プロセスの検討等も含まれます。これは半導体の製造プロセスによって性能が大きく異なる場合があり、他社製品と大きく差別化できる要因にもなり得るため、非常に重要な開発項目になります。

  • デバイス開発概要

    半導体デバイスの設計では、半導体ウェハ上に回路を形成するためのレイアウト設計と、作製した半導体をパッケージングするための構造設計を行います。半導体デバイス設計では、物理学、電気工学、材料工学、化学などの知識が必要になります。

    【回路パターンレイアウト設計】

    CADソフトを使用し半導体ウェハ上に回路や素子を形成する設計を行います。

    【パッケージ設計・構造設計】

    CADソフトを使用しデバイスのパッケージ設計を行います。部品高さの制限や体積の制限のほかに、構造によって影響を受ける放熱や電気特性等の視点も含めて最適な構造設計を行います。

    【CAE解析】

    半導体デバイスの中には使用環境温度や自己発熱によって特性に影響が及ぶことがあります。そのため、放熱が十分であるのか等の確認を設計段階でシミュレーション解析を行い 、性能や信頼性が要件を満たすのか確認します。

    【特性評価、信頼性評価】

    試作した半導体デバイスが製品仕様を満足するのか特性評価によって確認します。また、各工業規格に対応した信頼性評価を行い、製品の使用上問題が無いかを確認します。問題が発生した場合には、課題に対応した技術部門にフィードバックを行い、解決を図ります。

  • 回路設計概要

    【回路仕様検討】

    回路が処理する信号の種類や周波数範囲、電圧範囲、消費電力等製品に求められる様々な要件を満たすように回路の仕様を決定します。

    【半導体回路設計】

    半導体回路の設計には物理学、電気工学、回路理論、CADツールの知識が必要です。さらに半導体回路の設計者には、素子の特性や回路の動作原理についての理解も求められます。

    【特性シミュレーション】

    回路シミュレータ等を使用して回路特性のシミュレーションを実施し、デバイスの性能評価を行います。試作前にシミュレーションによって予め課題の洗い出しを行い、早期に課題解決をする事で開発の手戻りを防ぎ、開発スケジュールの短縮を行います。

    【回路評価】

    開発した半導体デバイス製品が設計どおりの特性になっているか、電気的特性や環境特性等を評価します。評価結果により課題が見つかった場合には、改善を行います。

  • 評価技術概要

    ここでの”評価”とは、半導体デバイスの製造工程における評価を指します。製品として製造された半導体デバイスが仕様を満足し、正しく動作しているのかを確認します。製造工程の最終段階で行うのはもちろんですが、ダイシング工程前のウェハ状態での評価(ウェハテスト)も半導体製品の製造において重要な評価の一つになります。

    【ウェハテスト】

    ウェハ状態での評価にはプローブを使って行います。完成品としてのデバイス評価とは異なる評価方法となり、専門の知識やノウハウが必要な評価になります。ウェハテストは、不良の可能性があるチップをパッケージに組み立てることを未然に防げるため、コスト削減効果があります。

    【電気特性評価】

    電気特性を評価するため、定格電圧、電流、周波数等を与えて、電気的な特性を評価します。半導体デバイスでは、それぞれの用途別の特性のほかに、応答時間や電気的なノイズ等についても評価を行います。

    【機能性評価】

    半導体デバイスの機能について、仕様を満足しているのか、デバイスが正しく動作するのかを評価します。例えば、メモリチップではデータが正しく読み書きされているのかを確認する評価を行います。

    【信頼性評価】

    耐久性を確認するために、長時間の動作試験や繰り返し試験を行います。半導体デバイスは、長時間動作や通電などを繰り返し行う事で劣化し特性や性能が変化していくため、製品としての寿命や信頼性を確認するために必要な評価になります。
    また、高温環境下、低温環境下でも安定した動作を保証する必要がある場合があります。熱評価ではそういった環境下でも正しく動作するのかを評価します。