構造設計の画像

構造設計

構造設計

部品設計、筐体設計など外装の形状やデザイン等、「機械的な動きが伴わない部品」の機械設計技術

製品が実際に使用される目的や環境によって、筐体に求められるスペックが異なるため、適切な性能を満たすための機械設計技術が必要となります。
アウトソーシングテクノロジー(OSTech)には、「耐衝撃」「防塵」「耐圧」「防水」「温度対策」「耐光」などを考慮して構造設計を行う知識と経験豊富なエンジニアが在籍しています。

  • 【部品設計】

    機械の構成要素である部品やコンポーネントの具体的な形状、寸法、材料などを設計するプロセスを指します。部品設計は、機械の機能、耐久性、製造性、組み立て性などの要件を満たすように行われます。

    【筐体設計】

    筐体設計は、製品の外部カバーやハウジング、外装部品などの設計を指します。筐体設計は、製品の外観や外部の形状、デザイン、操作性、人間工学的要素を考慮しながら行われます。製品の筐体設計は、製品の見た目や使用感を決定し、ユーザーの目に触れる部分として重要です。また、筐体設計は、製品の組み立てやメンテナンスの容易さ、配線や冷却の効率など、製品の機能とも関連しています。

  • 強度設計

    機械や構造物に「破壊」や「過度の変形」が発生しないよう、安全な機械性能を確保する設計技術です。

    【ばらつき】

    筐体設計における“ばらつき”とは、材料強度のばらつきや製品に加わる力、材料、加工工程、寸法、などのばらつきのことを意味します。当社のエンジニアは、この材料強度や製品に加わる力のばらつきを考慮しながら強度設計を行います。ばらつきを考慮した筐体設計を行う事で公差がばらついたときでも、製品に必要なスペックを満たした強度の確保が可能になります。

    【経年劣化】

    通常、材料力学上は経年劣化が考慮されないことが多いのですが、実際の製品では使用環境や使用状況によって材料の性質や強度が変化し、製品として必要な性能を維持できなくなることが考えられます。そのため、当社では製品の仕様に応じて材料の経年劣化を考慮した強度設計を行うことにより、必要な耐久性を確保する筐体設計を行います。

    【使用環境条件】

    製品の使用環境(温度、湿度、荷重等)の違いによって、材料選定や安全率の設定に大きく影響があるため、使用環境を考慮した強度設計を行います。

    【不具合の影響】

    「ばらつき」「経年劣化」「使用環境条件」等、すべての強度計算を行っていても突発的な外的要因により製品が故障する可能性はゼロではありません。故障した場合でも致命的な機能不具合に繋がらないような設計配慮を行いながら筐体設計を行います。

  • 射出成型金型設計

    設計したモデルに対して金型、成型を考慮した形状や寸法の調整を行うことで、製品や部品の品質を確保する設計技術です。

    【抜き勾配】

    製品を金型から取り出す際に、金型と製品がこすれて傷がつかないようにするため、基本的にすべての形状に適切な抜き勾配を設けます。その上で各部品とのクリアランスを確保した設計を行います。

    【肉厚】

    肉厚とは、樹脂の厚さのことを指し、一般的に肉厚を一定にしないとヒケ等の成型不良を招く原因となります。リブを設ける場合にも一般肉厚より細く設定する等成形性を考慮した設計を行います。

    ※ヒケとは、本来は平らでなければならないプラスチック成型品の表面の一部が凹んでしまう現象のこと。
    ※リブとは、プラスチック製品の強度や剛性を高めるため設ける補強構造のこと。

    【パーティングライン(PL:Parting Line)】

    樹脂成型品の場合、成形品を金型から取り出すために金型自体を分割して取り出します。この金型の分割ラインのことをパーティングライン(PL)といい、金型の分割面のことをパーティング面と呼んだりします。変則的なPLを設けると金型の合わせがうまくいかず隙間から樹脂が漏れ「バリ」が発生することもあるため、できる限り滑らかに設計します。

    ※バリとは、成形品の外周や縁に樹脂がはみ出してしまっている部分のこと。

    【角R(読み:かどあーる)】

    角形状に「まるみ=R」を持たす設計を意味し、意匠面で角Rを設けない製品設計をした場合、怪我の恐れや製品の耐久性の面でも不利になってしまいます。金型を製作する上で角Rがつけられないパーティングライン等を除いて、製品の「使い易さ」「安全性」「組立性」や「品質」を考慮した角Rを設けるように設計します。

    【公差】

    公差とは、誤差の許容範囲のこと。3D CAD上で設計した筐体モデルは公差のセンター値で作成されているため、実際のモノづくりにおいて必要となる公差を考慮した設計をします。

  • プレス金型設計

    プレス金型設計は、金属板を押し出して形状を与えるプレス加工を行う際に使用される金型(ダイ)の設計プロセスを指します。

    プレス金型は、金属板を適切な形状に加工するための道具であり、プレス機械と組み合わせて使用されます。

    プレス金型設計は、製品の形状や品質に直結する重要な要素であり、製品のプレス加工性能や生産効率に大きな影響を与えます。

    当社エンジニアは、製品の要求仕様を理解し、金型の設計において形状、材料、加工工程、寸法精度、製造性などの要素をバランス良く考慮しながら、高品質なプレス金型を設計しております。

  • 防水設計

    製品に求められている防水規格に対して、限られたスペースで必要な防水性能を担保するような設計を行う技術です。

    防水性能だけでなく「コスト」「製造性」「デザイン性」も考慮した設計を行う必要があります。取り入れる防水手法によって設計時に注意するポイントが異なるため、それらも考慮した防水設計を行います。

    【パッキン、防水ネジを設ける防水手法の設計注意点】

    ・パッキンの接地面の確保
    ・パッキンの圧縮量と容積率
    ・パッキン圧縮の加圧構造

    【両面テープによる防水手法の設計注意点】

    ・接着力を考慮したテープ選定
    ・テープの最小幅と最低接着面積の確保
    ・貼り付け時の適正加圧

    【ケーブルグランドを用いた防水設計の設計注意点】

    ・組立性を考慮した部品選定
    ・設置環境を考慮した部品選定

    【音響部品で防水膜を用いた防水設計の設計注意点】

    ・音響特性の影響を考慮した防水膜の選定
    ・防水膜を固定するクッションの圧縮量の設定

  • 放熱設計

    筐体設計において、シミュレーションを用いた熱伝導解析を行い、適切な冷却対策を行う設計技術です。

    筐体内部で発生する熱が筐体の内部部品に悪影響を及ぼさないか確認・検証するため、筐体内部または周囲の空気流動や熱伝導についてシミュレーション解析を行い、必要な冷却対策を施した設計を行います。

  • デザイン操作性設計

    デザインや操作性を考慮した筐体設計を行う技術です。

    【外観デザイン性】

    筐体の形状、曲線、角度、質感などを考慮して、筐体部品の材質、2次加工処理、構造部分の設計を行います。これにより、製品が美しく、魅力的な外観を保つことが可能になります。

    【カラーデザイン】

    筐体の色合い、色調、配色などを検討して、製品のカラーデザインを考慮した塗装や部品構成を検討します。これにより、製品のブランドイメージや製品のコンセプトに合わせた配色を実現することが可能になります。

    【操作性】

    製品の使いやすさや操作しやすさを考慮して、ボタンの位置や形状、ディスプレイの表示方法などの構造部分を設計します。

    【耐久性】

    デザイン性を追求しつつも、筐体の耐久性も確保する必要があり、素材の選定や製造工程の管理を行い、製品の信頼性と耐久性を確保します。

    【ユーザビリティ】

    製品の使いやすさや親和性を高めるために、ユーザビリティを考慮した設計が重要です。ユーザーが製品を扱いやすいように、筐体のサイズや形状、重量、持ちやすさなどを検討して設計します。

  • 梱包設計

    輸送時の振動や衝撃、保管時等の環境負荷(温度、湿度等)を考慮し梱包仕様を検討し設計する技術です。

    製品の特性を考慮し、「堅牢」で、最適な「コスト」「信頼性」を兼ね備えた包装材料で梱包設計を行います。

    【保護性】

    製品が出荷されエンドユーザーが手にするまでの流通過程では、製品に対して輸送時の振動や衝撃、保管時等の環境負荷(温度、湿度 etc.)が掛かります。それらから製品を保護するような梱包設計を行います。

    【利便性】

    梱包材には製品の運搬性を良くする目的のほかに、陳列のしやすさや、輸送時や保管時の製品管理をしやすくする機能も付加する必要があります。梱包設計では、そのような利便性を考慮した設計も行います。

    【環境負荷低減】

    包装資材の素材見直しや減量化を通して、資材の使用量や廃棄にともなうCO2排出量の削減を目的とした設計を行います。

設計補助
(CADオペレーター)

CAD図面作成・編集技術

  • 機械系CAD設計

    構想図面、部品図面、組立図面、治具手配図面、加工図面、組立指示図面等を、設計担当者からの収集した情報を元に、機械CADを用いて作成する補助業務に対応しています。

    【構想図面】

    構造設備や製品等の案を表した図面

    【部品図面】

    製品や、製品を製造するために必要となる治具、製造装置や生産設備等の各部品について示した図面

    【組立図面】

    「組図」「Assy図」「アセンブリ図」とも呼ばれ、複数の部品で構成された製品等の全体を表した図面

    【治具手配図面】

    加工物を固定して位置決めをしたり、加工しやすくしたりする補助工具を手配するための図面

    【加工図面】

    切削加工等で部品を製作する場合に必要な、部品の寸法精度や寸法公差、幾何公差、材料の指定、加工手順等が分かるように、条件を示した図面

  • 建築系CAD設計

    基本設計図面、実施設計図面、施工図面、構造図面、意匠図面、設備図面等を、設計者が起こしたラフ図面を元に2次元CADソフトを用いて作成します。3次元CADソフトを使い、パース制作を行う場合もあります。

    【基本設計図面】

    施主が建築を希望する建物の間取り、構造、材料、設備等を表した図面

    【実施設計図面】

    基本設計図を元に設備図や構造図等が付け加えられたもので、工事発注時に必要となる図面

    【施工図面】

    実施設計図をもとに作成し、寸法や器具の個数・配線ルートなど作業する上で必要な、詳細が記載された工事用の図面

    【構造図面】

    壁、柱、梁の構造材の位置寸法、仕様等が記載された平面図である床梁伏図、建物の構造を垂直方向に断面で表現した軸組図などの図面

    【意匠図面】

    建築物の全体、間取りや各部屋の用途、導線計画などの意匠(デザイン)・仕様を表した図面

    【設備図面】

    電気設備図、空調換気設備図、給排水衛生設備図などがあり、水道・ガス・冷暖房などの配管、電気配線、設備機器の機種や仕様を示した図面