ITエンジニアというと、昔は女性というイメージがあまりなかったのではないでしょうか。
事実、女性ITエンジニアの割合は全体の約2割と言われています。
しかし近年、ITエンジニアを目指す女性は増加傾向にあります。
女性がエンジニアを目指すようになったのにはどのような背景があり、どんなメリットがあるのかを見ていきましょう。
【この記事を読むと分かること】
- ・ITエンジニアの“今”と“昔”の働き方の違い
- ・女性がITエンジニアになるメリット
- ・ITエンジニアになる方法
1. そもそもなぜ女性ITエンジニアは少なかったのか
① 日本の進路決定における社会的背景
文系と理系に分けるようになったのは、1918年に公布された第二次高等学校令がはじまりです。
この法令は1947年に廃止されていますが、現在も高校生の段階で理系に進むか文系に進むかという2つの選択を迫られる場合が多いですね。
そして、今から10年~20年以上前の特徴としては、文系に進む女性が今以上に多数を占めていました。
また当時は、エンジニアという職業は理系を専攻した人が進む就職先というイメージも強く、企業側も理系専攻の学生を採用することが一般的だったのです。
その結果、理系専攻者の大部分を占めていた男性がエンジニアになり、エンジニア=“男性の仕事”というイメージがついたことで、ITエンジニアを目指す女性は希少な存在となりました。
② 過酷な労働環境と低賃金
今では少しずつITエンジニアが働く環境が改善されている職場も多くなってきていますが、以前はITエンジニアの現場は長時間労働が常態化し、過労の問題が非常に深刻でした。
また、IT業界にはヒエラルキーがあり、下請けになるほど過酷な上に賃金が低いという問題もありました。
以上のような過酷な状況により、数少ない女性エンジニアも今後のライフステージの変化を考えると続けられないのではないかと考え、早々にキャリアチェンジをする方や、結婚や出産のタイミングで家庭に入る方も多かったのです。
その結果、職場にはロールモデルとなる女性もいないため、ITエンジニアを志望する女性はますます減るという状態が続いていました。
2. 近年女性ITエンジニアが増えているのはなぜ?メリットは?
これまで女性ITエンジニアが少なかった背景として、女性にとって一般的でない進路であったこと、過酷な労働環境と低賃金の問題などの理由を挙げました。
しかし近年では、女性ITエンジニアの割合は増加傾向にあります。
なぜこのような変化が起こったのでしょうか?
それには以下のような理由が挙げられます。
【理由①】人手不足により未経験・文系の学部出身者を採用する企業が増えたから
IT技術は、今やどの業界にも需要があります。
DX推進などの動きも相まってIT人材の需要はさらに高まっています。
一方で日本のIT人材は需要に追い付いていないのが現状であり、人手不足な企業では未経験者や文系出身者の採用が加速しています。
しかし、今後もIT人材不足はより深刻になることが予想されています。
学歴・経歴・資格などが必須ではなく成長産業に飛び込める今がチャンスと言えるかもしれません。
【理由②】過酷・低賃金のイメージから、ライフステージの変化に対応しやすく高給なイメージに変化したから
以前であればITエンジニア職といっても出社して会社で仕事をすることが当たり前とされていました。
しかし、近年では、労働環境の改善やダイバーシティの推進などといった、社会を取り巻く流れの中で、在宅ワークやフレックスなどの柔軟な働き方ができる企業が増えていきました。
また、GAFAMを始めとする米ITビッグテックなどの影響もあり、IT企業で求職者が憧れるようなスタイリッシュかつ高給のイメージを持った企業が増え、IT業界の職場のイメージも徐々に変化していきました。
さらに、コロナ禍という出社を控える必要性を強いられる状況におかれたことで、その流れはより加速し、在宅ワークという働き方が一般的になりました。
結果、女性のライフステージの変化に対応しやすくなったのです。
つまり、ITエンジニアの仕事はパソコン1台で完結することがほとんどなので、「在宅ワークが可能」で「市場での評価も高い」ということが子育てをする女性にとって大きなメリットになったのです。
【理由③】手に職をつけることで転職やフリーランスがしやすく、実力で評価してもらえるから
昔から女性は、看護師、保育士、助産師、美容師など手に職をつけるという考え方が非常に人気でした。
男性は1つの企業で生涯勤め上げるのが一般的でしたが、女性は結婚すると夫の転勤のために転居をする可能性もあり、また子育てのために一度退職して、子供がある程度大きくなったらまたパートをすることが一般的でした。
そのような細切れのキャリアであっても手に職をつけていればどこでもその仕事をすることができますし、仕事に困ることも少なく、お給料も資格がある分良いことが多かったのです。
生活様式が変化した現代であっても、女性には依然として手に職をつけるという考え方が人気です。
現代の日本は専業主婦世帯よりも共働き世帯が多いですが、子供の都合などの家庭の事情で会社員を辞めざるを得ないことがあるかもしれません。
手に職をつけることの大きなメリットは、その様な時に、フリーランスで仕事量を調整しながら自分の裁量で仕事ができたり、一度退職したけれど状況が落ち着いたのでまた働くといったことができたりするところだと言えます。
また、経歴に一時的なブランクやフリーランス経験があっても、実力があれば男女関係なく評価してもらえることも多いといったポイントも手に職をつけるメリットと言えるでしょう。
3. 早速女性ITエンジニアを目指したい!どうすればいい?
①【転職者向け】独学しながら転職活動をする
一般的に転職では現職を退職せずに次を決めた方が好条件で転職が可能です。
しかしITエンジニアになるためには膨大な勉強量が必要なため、仕事をしながら独学で勉強することはなかなかハードルが高いと言えます。
ただ最近は、独学といえば本だけではなく、無料サイトや動画講座も充実しており、それでは物足りないということであれば有料で内容が充実したコンテンツも多数存在しています。
授業はないがスクールが提供している動画コンテンツ見放題のサービスなどもありますので、色々と調べて自分にあった内容を自分のペースで学習したい方にはオススメの方法です。
②【求職者向け】スクールでしっかり学んでから就職活動をする
現在お仕事をされていない方であれば、スクールに数か月みっちり通ってスキルをつけてから就職活動をすることで他の未経験者との差をつけることができるでしょう。
スクールは何十万円と高額な場合が多いですが、IT系スクールに通いながら給付金を受け取れる、スクール費用の一部補助がでるなどの国の制度も充実してきていますので利用しない手はありません。
ただし、最近は企業でも経歴を重視するところが増えており、未経験者の就職活動は徐々に厳しくなってきています。
現職をやめてスクールに通うか迷っている方もいるかもしれませんが、慎重な判断が必要です。
③【ハイブリッド型】当社に入社してから研修を受講、スキルをつけて現場へ配属
当社アウトソーシングテクノロジー(OSTech)では、入社後1.5~2カ月のITスキルの研修を受けることができます。
(注:研修期間は、1.5~2カ月が基本ですが、配属先の就業予定時期により変動の可能性があります。)
OSTechの正社員としての入社ですので給与が毎月支給され、業務に必要な研修であれば費用は会社持ちで受講できます。
研修は、IT知識ゼロの状態からでもスキルアップできるように、ITスクールのプロ講師がOSTech向けにカスタマイズした専用カリキュラムとなっていて、毎月同期数十名と一緒にグループワークなど交えながら学習を行っています。
研修終了後は本人の希望するお仕事と募集されている企業のマッチングをさせていただき、現場での実務経験を積みながらITスキルの向上を目指せます。
万が一すぐに配属先が決定しなくても、給与が支給されるので安心です。
お金の心配や就職の心配をしなくてよい状態でITスキルを身に付けられるところが、当社でITエンジニアの道をスタートする大きなメリットです。
もしご興味を持っていただけましたら、まずはエントリーしてみてください。
まずは面談で気になることなどお気軽にお話しできればと思います。
以上、女性ITエンジニアとして働くメリットとなり方をご紹介いたしました。
あなたのキャリアの参考になれば幸いです。