未経験でもインフラエンジニアになれる?20代・30代・40代別の現実と志望動機対策を解説
2025.5.29

企業がシステムを導入することが増え、サーバー構築やシステム運用を行うインフラエンジニアの需要が高くなっています。そういった背景もあり、未経験からインフラエンジニアへの転職を検討する人も少なくありません。
この記事では、未経験でもインフラエンジニアになれるのか、20代・30代・40代の年齢別の現実を解説します。加えて未経験者が志望動機に入れたい項目や、「やめとけ」と言われる理由なども掘り下げて紹介します。
未経験からインフラエンジニアを目指す方にとって、役立つ情報をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
【この記事を読むと分かること】
- ・未経験でインフラエンジニアを目指す年齢別の現実
- ・インフラエンジニアの志望動機に入れたい項目
- ・インフラエンジニアが「やめとけ」と言われる理由
目次
未経験でもインフラエンジニアになれる?

結論から言うと、インフラエンジニアは未経験でも就くことができる職種です。企業がシステムを導入することが増え、サーバー構築やシステム運用・保守の需要が高まっているからです。特にシステム運用・保守は、インフラエンジニアの業務の中では高度な知識が必要とされていない業務です。したがって、未経験者でも就きやすいポジションといえるでしょう。
またIT業界は人手不足が深刻化していて、2030年には最大79万人ものIT人材が不足すると言われています。インフラエンジニアに限らず、ITエンジニアは需要が高く、今から目指したい職業といえます。
参考:経済産業省| IT人材需給に関する調査インフラエンジニア 未経験だと何歳までなれる?
未経験からインフラエンジニアを目指す際、明確な年齢制限はありません。ただし若手であるほど採用されやすいことが事実です。とは言え未経験であれば、自分の年齢ではどういった対策をするべきなのか気になるのではないでしょうか。
ここでは20代・30代・40代の年齢別に詳しく解説します。
インフラエンジニアは20代未経験でもなれる?
未経験からインフラエンジニアを目指す場合、20代であれば転職できる確率が上がります。インフラエンジニアに限らず、ITエンジニアは若手のポテンシャルを見込んで採用する傾向にあるからです。
20代はこの先のキャリアが長く、自社で長く活躍してくれることを期待して採用されます。新人研修が整っている可能性も高いです。
また20代は、仕事を覚えたり知識を吸収したりするスピードが早く、即戦力になる早さにも期待できるでしょう。したがって未経験で知識が十分でなくても、学習意欲や熱意の高さをアピールすることが重要です。
インフラエンジニアは30代未経験でもなれる?
未経験からインフラエンジニアへの転職は、20代と比べると30代は少し不利になってきます。30代は社会人経験をある程度積んでいる世代です。インフラエンジニアとしての学習を着実に積んでいくことはもちろん、面接ではこれまでの社会人経験で積み重ねてきた能力やスキルをアピールすることが大切です。
面接では「なぜ未経験から転職するのか?」といった質問を受ける可能性があります。その際は、明確に理由を答えられるように、思考の整理を行うことも重要です。
また転職時にはインフラエンジニアに関連する資格を取得して、選考でアピールしましょう。少しでも有利に働くように、目の前のことから行動を起こすことが大切です。
インフラエンジニアは40代未経験でもなれる?
40代・未経験でインフラエンジニアを目指すのは、かなりハードルが高いと言えます。40代で新しい職種に就いても、働ける年数が限られてくるため、企業にとっては懸念材料となるでしょう。長期のキャリアが想像できる若手と比べると、40代は採用面では不利になりやすいでしょう。
ただ40代・未経験でITエンジニアに転職している方は、ごく稀にいます。その一握りの枠に入るためには、資格を取得したりITスクールで学んだりして、着実にスキルを積み上げることが基本ですので、スキル習得のスピードも採用判断において重視されるポイントです
またこれまでのキャリアで培ってきたコミュニケーション能力や思考力などを活かして、説得力のある転職理由を伝える必要があります。若手にはないビジネススキルもアピールできると良いでしょう。
未経験のインフラエンジニアが志望動機に盛り込みたい3つ

ここからは未経験のインフラエンジニアが転職する際、志望動機に盛り込みたい項目を、次の3点から紹介します。
- ・インフラエンジニアになりたい理由
- ・未経験でも成長できる姿勢
- ・IT業界に興味を持った背景
未経験から転職活動を行うイメージが掴めない方は、ぜひ参考にしてみてください。
・インフラエンジニアになりたい理由
まずはインフラエンジニアを志す理由を明確に伝えることが大切です。なぜインフラエンジニアなのか、インフラエンジニアとして働いて、どのような業務に従事したいのかをはっきりさせることで、未経験から目指す理由が伝わりやすくなります。
「インフラエンジニアを志望した理由は、安定したサーバー構築やシステム運用に興味を持ったことがきっかけです。前職では社会福祉関連企業で事務職として、データ入力や管理業務を担当していました。前職の経験を、正確さが求められるサーバー構築に活かせると考え志望いたしました。」
このようにインフラエンジニアを目指す理由と、インフラエンジニアに求められる特徴の共通部分をアピールしましょう。採用担当者に「採用したい」と思ってもらえる志望動機に近付けます。
・未経験でも成長できる姿勢
未経験からインフラエンジニアに就く場合、成長意欲を見せることが大切です。現時点では技術・知識が足りていないとしても、今後の成長が期待できると採用につながる可能性があります。
「私は成長意欲が高く、行動力があると自負しています。前職で突然、営業事務から人事部へ異動がありました。異動の話を聞いた後、すぐに「人事総務検定」の資格取得のために行動し、試験には1回で合格しました。資格取得によって仕事への理解が深まり、業務をスムーズに進められています。現在は「応用情報技術者試験」に挑戦していて、インフラやデータベースに関する資格にも関心を持っています。業務と並行して勉強にも取り組んでいく所存です。」
単にやる気があることを伝えるのではなく、過去の経験を交えてアピールすることが重要です。
・IT業界に興味を持った背景
IT業界に興味を持った背景を伝えると、志望動機への説得力が上がります。テンプレートではなく、自分が感じたことを自分の言葉で伝えることが大切です。
「私は前職で、不動産関連の会社に勤めていました。その際使っていたアプリケーションが非常に使いづらく感じていました。これをどうにかして改善したくて、自ら作ってみようと思いつきました。そこでプログラミングに興味を持ったのがきっかけです。」
自らの経験を思い返して志望動機に入れることで、採用担当者に伝わりやすくなります。
インフラエンジニアが「やめとけ」と言われる3つの理由

インフラエンジニアは、一部の人から「やめとけ」と言われることがあります。ネガティブな声は事前に確認して、納得した上で新しいキャリアを目指したいものです。
ここからはインフラエンジニアが「やめとけ」と言われる理由について、以下の3点から解説します。
- ・夜勤やシフト制がきつい
- ・地味な作業が多い
- ・開発職よりキャリアが見えにくい
1点ずつ詳しく確認していきましょう。
・夜勤やシフト制がきつい
インフラエンジニアとして働く場合、夜勤やシフト制の勤務形態になる可能性があります。そういった企業に入社すると不規則な生活リズムになってしまい、体力的にきついと感じている方がいるのでしょう。
インフラエンジニアはシステムのアップデートやメンテナンス作業が業務の一部です。こういった作業は、利用者への影響を最小限に抑えるために夜間や休日に行われることが多くなっています。
ただインフラエンジニアには日勤のみの求人もあるため、適性によって選びましょう。入社後にミスマッチが起きないように、企業を選ぶ際は事前に勤務形態を確認しておくことが重要です。
・地味な作業が多い
インフラエンジニアは地味な作業が多く、やめとけと言われている可能性があります。IT業界での仕事に対して派手なイメージを持っている場合、ギャップを感じてしまいます。
インフラエンジニアの業務の中には、システムの監視やメンテナンスなどがあります。そういった業務は自ら主体的にシステムを構築したりデザインしたりするものではなく、地道な作業といえるでしょう。
IT業界で派手な仕事に就き活躍するというよりも、ITインフラを支える社会貢献度の高い仕事だと捉えるとやりがいを見出せるでしょう。
・開発職よりキャリアが見えにくい
インフラエンジニアは、開発職と比べてキャリアが見えにくい可能性があります。ITインフラはユーザーが触れる部分ではないため、業務内容が想像しにくいことが理由のひとつです。
インフラエンジニアのキャリアパスは、例えばITスペシャリストとして、ハードウェアとソフトウェア両方の技術を活用し、システム基盤の設計・構築を担当する選択肢があります。サーバーやセキュリティなどの知識を要するため、インフラエンジニアとしての経験が活かせるでしょう。
またプロジェクトマネージャーとして、プロジェクト全体を統括するポジションもあり、顧客折衝や品質管理、スケジュール管理などを担います。手を動かすことは少ないですが、ITエンジニアとして培った経験があるからこそ、プロジェクトをまとめるポジションに就くことが可能となります。
こういったキャリアパスがあることを、未経験の段階から把握しておきたいものです。
インフラエンジニアに向いているのはどんな人?特徴5選

ここからはインフラエンジニアに向いている人の特徴を、以下の5点から紹介します。
- ・安定志向
- ・正確な作業ができる
- ・ITインフラに興味がある
- ・サポート好き
- ・地道に学べる
1点ずつ確認していきましょう。
・安定志向
インフラエンジニアは安定志向の人に向いています。インフラエンジニアの業務は、システム基盤の構築やメンテナンスです。業務ではトラブルを未然に防ぎ、安定して稼働させることが求められます。
特にインフラで大きなトラブルが起きると企業の信用問題につながる懸念があるため、その責任は重大です。つまり、リスクを減らし安定的に業務に取り組める人に適しているといえるでしょう。
またインフラエンジニアは安定した労働環境という意味もあります。大企業では自社のサーバーを持つことが多く、大企業で働くまたは大企業への派遣などで業務に取り組むことがあります。大企業は安定して人材確保が可能なため、業務を安定させて働けるメリットがあります。また長く働き続けられたり研修制度が整っていたり、大企業はさまざまな面で安定性が高いといえるでしょう。
・正確な作業ができる
インフラエンジニアは正確に作業ができる人に向いています。インフラエンジニアはサーバーの構築や運用などマニュアルに沿って業務に取り組むことがあります。マニュアル通り着実に業務を遂行できる人は、安定したシステム作りが実現できるでしょう。
特にサーバー構築は、慎重な作業が必須となります。些細なミスが大規模なシステム障害につながる可能性があるからです。また障害時に、マニュアルを見ながら迅速・冷静に対処できる能力があれば、インフラエンジニアの素質があるといえるでしょう。
・ITインフラに興味がある
ITインフラに興味がある人は、インフラエンジニアに向いています。元々興味のある分野であれば、深い知識まで楽しく学ぶことができるからです。
「好きこそ物の上手なれ」という言葉があるように、何事も好きであるからこそ上達していきます。好きなことであれば自分でも気付かない程に没頭することができ、スキルは自然に上がっていくでしょう。
またITインフラに興味があると、学習中はスムーズに理解できるでしょう。効率的に多くの分野を学ぶことができ、キャリアに良い影響が受けられます。
・サポート好き
インフラエンジニアは、サポートするポジションが好きな人に向いています。インフラエンジニアはITインフラを構築する仕事で、顧客は企業であることが多いです。企業が業務で欠かせないサーバー構築、システム運用の業務を担い、長期間に渡って企業と深く関わります。担当者から直接感謝を伝えられることが多く、やりがいが感じられるでしょう。
パソコンやスマートフォンが利用できるのは、サーバーやネットワークなどのITインフラが確立しているからです。つまりインフラエンジニアは、社会貢献度の高い仕事と捉えられます。
・地道に学べる
インフラエンジニアは地道に学べる人に向いています。IT業界は情報の移り変わりが早く、継続して学ぶことが欠かせません。インフラエンジニアの場合、例えば仮想化やコンテナ化など新しい技術が用いられています。つまり第一線で活躍し続けるには、常に情報にアンテナを張り学び続ける姿勢が求められます。
地道に学び続ける姿勢は、インフラエンジニアに限らずITエンジニア全般に求められます。新しいツールを試したり未知の分野を学んだりすることを楽しめる人は、ITエンジニアに向いているといえるでしょう。
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インフラエンジニア未経験でも成功している人の共通点とは
未経験からインフラエンジニアとして成功するには、学習を継続できる環境を整えることが大切です。インフラエンジニアの独学による挫折率は、9割にのぼると言われることもあります。未経験から専門知識を着実に習得するためには、臨機応変に手段を組み合わせて学ぶ必要があります。
例えば書籍で独学するだけでなく、学習サイトや動画サイトを組み合わせて学ぶ方法があります。またテキストを読み込むだけでなく、早々にアウトプットに取り組むと効果的に学べます。短時間で学びたい場合、ITスクールの活用を検討しても良いでしょう。特にお金や時間がかかる場合は、正しい情報を集めたうえで、フットワークを軽くして行動に移すことが重要です。
またインフラエンジニアに転職する際には、転職の目的を明確にすることが大切です。知識や経験が乏しい場合、志望動機の説得力はより重視されるでしょう。インフラエンジニアへの転職を決める前に、思考を整理することが重要です。
未経験からインフラエンジニアになるなら、成長支援が充実した企業を選ぼう

インフラエンジニアは、未経験からでも目指せる職種と言えます。ただ年齢が高くなるにつれて、転職への難易度は上がることは理解しておきましょう。またインフラエンジニアはシフト制や夜勤があること、地味な作業が多いことなどやめとけと言われる理由はあるものの、ITインフラを支える社会貢献度の高い職種です。インフラエンジニアを新たなキャリアの選択肢に入れてみてください。
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